最近、夜景や夕景を撮る機会がちょこちょこありまして、その難しさを身に染みているところです。あまりブログでは写真の記事を書きませんが、今回は市場調査も兼ねて一本書いてみたいと思います。

夜景・夕景の魅力

写真は、真を写すと読み下せますが、実はそうではありません。特に夜景は、長時間露光によって車のヘッドライト・テールライトなどの「動く光源」が流れる川のような光跡を描きます。人間は非日常的なこういうものを見てきれいだとか思ったりするものです。

ハンガリー国会議事堂とドナウ川

今回は、私が夜景や夕景を撮るときに気を付けているポイントをご紹介します。

夜景・夕景の撮影のコツ

コツと言っても大したことを書くつもりはありません。本当に基本的なことを書きますが、お付き合いください。

時間帯は日没後10分後から30分後まで

夜景・夕景はベストな時間帯が決まっています。ブルーアワーとよく言われている時間帯です。この時間帯の空はきれいな青色であるだけでなく、空の光量もそれほど落ちていません。しかし、日没直後は人工の光のともり方が少なく、大体灯が一通り灯るまでに10分程度はかかります。そして、日没後30分を過ぎると空は漆黒の黒色になってしまいますので、きれいな夜空は撮りづらくなります。

カメラは一眼カメラを使うこと

最近はスマートホンのカメラの性能が信じられないほど進化しています。特に画像の現像・補正能力はすばらしいものがあり、私も一眼カメラは常用せず、日常生活ではスマートホンのカメラしか使いません。

しかし、話が夜景・夕景になると別です。スマートホンのカメラは基本的に、誰でも簡単にプロ級の写真が取れるようになっていますが、絞りや露光時間を細かく設定することは苦手です。夜景や夕景はそのあたりの設定が命なので、いまだに一眼カメラが活躍するのです。

ちなみに私のカメラはニコンのD750です。

レンズは標準ズーム

レンズは、特殊な場合を除いて標準ズームレンズで十分です。というか、夜景や夕景は長時間露光するのでレンズが長いとそれだけブレる危険性が上がります。

三脚は可能な限り持参すること

当たり前と言えばそうなのですが、夜景や夕景は光量が少ないので露光時間が伸びます。もしない場合はISO感度を上げてやる必要がありますが、それをやると画質が劣化してしまいます。とはいえ、三脚が絶対に必要というわけではなく、カメラを支える台代わりになるもの、例えば手すりなどですが、があればそれで代用できます。

三脚は重い方が安定はしますが、私は基本的には軽量のものを使っています。

具体的には『Manfrotto 三脚 COMPACT Advanced 3Wayフォトキット アルミ 5段 ブラック MKCOMPACTADV-BK』です。これは軽くて国外で大活躍。非常に助かりました。

ISO感度はなるべく小さくする

夜景を撮るときは否応なく露光時間を長くとるか、ISO感度を上げる必要があります。現在主流のデジタルカメラではISO感度の変更はすぐにできますが、昔のフィルム時代はそうはいきませんでした。技術の進歩は瞠目に値します。

さて、なぜISO感度を下げるのかというと、デジタルカメラの場合、ISO感度を上げると画質が落ちるからです。特に長時間露光すると露光時間に比例してざらつきなどが出て、画質が落ちていきます。

それを避けるためにISO感度は基本的にISO100、上げてもISO400くらいまでが無難だと思います。ISO感度を上げる時の判断は、その時の風の強さで判断するといいでしょう。風は、たとえそよ風であってもカメラの大敵です。意外とぶれます。風が全くないときはISO100、風が出ている場合はISO400というふうに考えればよいと思います。

シャッタースピードは下げすぎない

夜景の醍醐味としては流れるような光の軌跡を作ることですが、これにはかなりのコツがいります。というのは、何が何でもシャッタースピードを落として、20秒も30秒もシャッターを開けていると風や地面の振動など周囲の環境によって三脚が揺れてしまい、その振動がカメラに伝わり、ブレることが多いからです。

かといってシャッタースピードが速いと光の軌跡は表現できません。当たり前の話です。シャッタースピードは5秒~10秒の間が望ましいと考えています。先ほどのISO感度の話でも出ましたが、風が吹いているときはカメラが揺れるので、なるべく早い速度でシャッターを切ります。

また、都市部の遠景を撮るときは空気の揺らぎにも注意が必要です。空気の揺らぎとは地表と上空の温度差が原因で空気が揺れているように見える現象です。空気が揺らいでいるとピントが合っていないように見えたり、ブレが生じているように見えるため厄介です。このような現象が確認されたらシャッタースピードを上げましょう。例えば下のような写真を撮るときには注意が必要です。

灘丸山公園から神戸市の夜景

自動露光調整はしなくていい

デジタル一眼カメラは、通常、標準露出の状態で最も画像のデータ量を多く持っています。下手に「暗めの方がいいかな?」「明るくしたい!」とは思わなくて大丈夫です。たいていのことは後述するRAWで保存しておけば後から補正できます。

カメラへの保存はRAWで保存しておく

RAWをご存知でしょうか。いわば写真の生データです。通常、多くの方が保存形式をJPEGにしていると思いますが、JPEGはカメラ内部でRAWを処理して得られるもので、後から調整を加えることに向いていません。一般に夜景や夕景の撮影は被写体の輝度差が激しいので後から補正を加えることは必要です。そのためにはRAWで保存しておいて、後でパソコンで「現像」してやるといいでしょう。

補正を加えることに抵抗を覚える方もいらっしゃいますが、そもそも似たようなことはフィルム時代から暗室で行われていたことであって、特に問題があるとは考えていません。

夜景・夕景のRAW現像のコツ

コツと言っても、自信がない場合は現像ソフトに任せてしまうのもアリです。最近のソフトはかなり優秀です。私は「Adobe Photoshop Elements 2019」を使っています。

白飛び、黒潰れを出さない。

どちらも輝度が極端に高いあるいは低い時に生じる現象で、要は真っ白く飛んだり、逆に真っ黒に潰れてしまう状態のことです。特に白飛びは夜景や夕景の撮影ではタブーなので現像する際にできるだけ回避してください。

ゲッレールトの丘から見たブダペストの夜景

この写真でも、RAW現像する前は左側の教会の尖塔が白く飛んでいたのですが、RAW現像で可能な限り補正を加えています。

明瞭度を少し上げてやる

池袋から新宿方面の夕景

明瞭度とは簡単に言うとシャープの度合いを調整するものです。これを少し上げてやると上の写真のようにモダンな印象を与えることができます。

色温度は晴天時の設定でよい

色温度の設定は特に重要ですが、特に理由がない限り晴天時の色温度で構いません。というのは、特に夕景の場合は下手に色温度をいじると空のグラデーションがきれいに出せなくなるという理由があります。上の写真も色温度は補正しておらず、撮影時の設定のままです。

最後に

さて、最後に一番大事なことを。夜景・夕景を撮るには事前に天気予報を確認しましょう。こればっかりはどうしようもないので、

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