アベノミクスの期間、ずっと株価が右肩下がりだった銘柄があります。2914日本たばこ産業(JT)です。この銘柄のホルダーは誰からもバカにされ続けてきたことでしょう。たばこ産業は衰退産業で投資する意味などない、と。しかし、ここにきて株価は下げ止まり、少なくとも過去3か月の間右肩上がりの株価推移を見せています。こうも右肩上がりになってくると新規でJTを買おうと思う投資家も多いのではないでしょうか。その検討材料にでもしていただければ幸いです。

各種指標とファンダメンタル分析

PER、PBR、ROE

まず、PERは11.61倍です。この数字が意味するものは、割安ということです。通常、PERは15倍を切ったら割安と判断されることが多いものです。もちろん業種によってPERの水準が異なるので、単純に判断はできません。では、同じ業種の銘柄はどれくらいのPERでしょうか。JTは日本国内に競合他社がいないので、米国のたばこ産業に目を向けましょう。例えばフィリップモリスはPERが約16倍、アルトリアグループは13倍です。これらの水準を踏まえてもなお、割安感が出ている印象です。

次にPBRはどうでしょうか。PBRは1.74倍です。PBRは1倍が一つの目安でそれを超えると株価が純資産に対して割高だと判断されます。逆に1倍を切ると株価が純資産に対して低く評価されていることになるので割安と判断されます。PBRもPERと同じく、業種によって水準が異なりますが、JTの評価はまずまずといったところでしょうか。あまり割高感は感じません。ちなみにフリップモリスは債務超過のためPBRの算出が不可能で、アルトリアグループは6倍ほどです。

ROEはどうでしょうか。JTのROEは14%程度です。ROEの数字は高ければ高いほど企業の稼ぐ力があるということになりますが、これもPERと同様に業種によって水準が異なります。フィリップモリスは債務超過のため算出不能、アルトリアグループは46%と比較の対象になりません。では日本企業の平均値で考えてみます。日本企業の平均的なROEは約10%とされています。これに対してJTは14%ですので、平均的な日本企業と比べると稼ぐ力はあるようです。

配当と配当利回り

JTの魅力は何と言っても潤沢なキャッシュフローからもたらされる配当です。この魔力に憑りつかれて保有している株主も多く存在します。配当は年間1株当たり154円という金額です。今日の終値が2,521円ですので配当利回りは6.11%となります。特定口座で購入したとしても税引き後の配当は4.89%もあります。多くの日本企業の配当利回りは大体3%あればいい方で、無配の企業も数多くあります。それと比べると、なんと気前のいいことでしょう。

ですが、こんなに配当を出して問題ないのでしょうか。利益に対する配当の割合、つまり配当性向ですが、そのパーセンテージは74.6%です。この数字が高いのか低いのかは何とも言えないラインです。ただ、過去7年ほどの配当性向の推移は常に右肩上がりで、そろそろ限界が近づいているような気がします。

EPSの推移について

面倒くさいのでJTのIR情報から借用しました。EPSは株価動向ではなく、1株当たりの利益を示すものです。株価水準が下がる中、比較的安定的に推移していることが窺えます。ただ、2015年をピークに右肩下がりなことが少し不安です。EPSが下がると配当に回すことのできる資金が減るため、この点は注視する必要がありますね。

株価水準とテクニカル分析

現在のJTの株価自体について考えてみます。2019年の年初来安値は2019年9月4日に付けた2,179円ですが、そこから順調に反発して2,500円台にまで戻す展開です。2019年の年初来高値は2月21日の2,899円で、それと比べるとまだ割安感は出ているのではないかと思います。ここで、一目均衡表を出します。

あくまで私の主観ですが、青天井です。まだまだ上がりそうです。2019年10月に雲を突き破ってからというもの、雲に支えられるかのように株価を順調に上げています。この表の下1/3はMACDですが、MACDの数字も10月にプラス転換して以降、プラス圏内を保っています。

もっと長期のチャートも出しておきましょう。

これは月足の過去10年の一目均衡表とMACDの動きです。これを見て何がわかるかというと、株価の底打ち感です。2019年9月4日が大底であった可能性が高いと考えていますが、それを裏付けるかのように、MACDの下落はほぼ止まり、株価も反発しています。

次にボリンジャーバンドと出来高を出します。こちらも月足の10年間の推移です。

この数か月ボリンジャーバンドの中で、移動平均線に向かって株価が上がっているのがわかると思います。今回と似た現象は2010年10月から12月にかけて起こっていて、そこから2015年の高値に向かって株価が伸びている様子が伺えます。仕手株でいうところの今が初動かもしれませんね。

まとめ

まず、ファンダメンタル面からは割安感がまだ出ていることがわかりました。今が高値かもしれないと怯むかもしれませんが、まだまだ買いだと思います。また、テクニカル的にも、大底を打った可能性が高く、こちらの面からも買いだと思われます。

ですが、素人分析なので、あまり当てにしないでくださいね^^

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