私の国内外株式現物のポートフォリオに占めるタバコ株の割合は40%です。非常に高い水準です。タバコ株は先月中旬までは下落基調でしたが、国内のJT(2914)を中心に下げ止まりを見せています。いったん相場環境が落ち着いたと判断し、今回、改めて状況を観察してみようと思います。まずは私の株式ポートフォリオをご覧ください。

この円グラフはドル建てでの株式の保有割合を示したものです。前述の通り、タバコ株(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)、アルトリア・グループ(MO)、フィリップモリス(PM)、JT)だけでポートフォリオの40%を、さらにJTだけで21%の割合を占めています。タバコ株だけを見ると、JTが半分を占める計算になります。

このような状況になった要因としては、先月9月中旬までのタバコ株の下落によって、買い増しの優先順位が相対的に上がり、機械的に下がれば買うという繰り返しによってこのような状況になってしまいました。この状況は必ずしも良好だとは考えられません。

しかし、一方でタバコ株の特徴として高配当であるという特徴もあります。実際、JTは年間6%あまりの配当を出す見込みですし、BTI、MO、PMもそれぞれ6%前後の配当率です。これらによってドル建てで年間1200ドルあまりの配当金を受領することができます。私の年間配当額見込みは約2000ドルなのでタバコ株が配当の6割を占める計算になります。配当面から考慮すると非常に重要な位置を占めているわけです。

上記の、保有割合が高すぎる点と配当金に占める割合の高さの2点から判断するに、タバコ株の売却は考えない一方で、新規の買付けは手控えるのが良さそうです。

タバコ株の魔力

さて、私のポートフォリオはともかく、タバコを吸わない私がタバコ株を好んで買うようになった理由を少しご紹介します。

タバコは、そもそもアメリカ大陸のネイティブ・アメリカン、いわゆるインディアンの間で嗜好品、あるいは呪術に使う品として広く用いられてきたものを16世紀から17世紀にかけてヨーロッパ人が全世界に広めたという歴史があります。当時としては短期間の1世紀足らずの間に全世界に広まったため、どこの国でも同じような発音で「タバコ」と呼ぶようになりました。

その後、20世紀後半にはタバコの有毒性が証明され、喫煙人口の減少が見込まれたことから、過去半世紀以上にわたってタバコ産業は斜陽産業と言われ続けてきました。

しかし、人類はタバコを根絶することは不可能であると私は判断しています。これがポートフォリオに占める割合が結果的に上昇した現状を見ても資金を引き揚げない理由です。

実際、80年代生まれの私の成長過程で、「タバコは有害だ」とあらゆる場面で言われ続けていました。しかし、タバコを吸う人はいなくなったでしょうか。日本国内において、確実に喫煙人口は減っていることは明白ですが、根絶はできていません。恐らく、反比例のグラフのような感じで、漸減し続けていてもゼロになることはあり得ないと考えます。

また、私の国外での経験からもタバコの根絶は不可能だと考えます。今年8月にハンガリーとオーストリアを訪問しましたが、日本国内の禁煙運動家が理想郷のように語る欧州において、路上での喫煙は日本以上に一般的で、ありとあらゆるところで目にすることができました。室内での喫煙に関しても、法規制は日本以上にあるのでしょうが、順守されているとは言いがたいのが印象的でした。オーストリアはOECDにも含まれるような先進国ですが、「先進国」ですらこのような状況ですので、いわんや発展途上国ではどうでしょうか。もっとタバコを取り巻く状況は生ぬるいはずです。

上記のことから、嫌煙家の私をして、タバコ株を買わせしむる理由が少しご理解いただけたでしょうか。

JTを売らない理由

国外は日本よりタバコ規制が緩い実情があるなら、市場の縮小が容易に想定されるJTを持っている理由は何でしょうか。何か秘密でもあるのでしょうか。

秘密でも何でもなく、公開情報によるもので、JTは国外展開を進めています。バングラデシュやロシアのタバコ会社を買収するなど積極的に国外展開を進めています。特に発展途上国に力を入れており、アメリカ国外でタバコ事業を進めるフィリップモリスなどと熾烈な争いを戦っています。

競争が激しければより強い方に投資するのがセオリーです。実際、JTよりフィリップモリスの方がはるかに規模が大きいので、本来であればそちらにより多くの金額を投資する方がベターです。

しかし、残念ながら私は日本国内の投資家ですので、日本円で配当をくれるJTの方がありがたいという事情があります。フィリップモリスは税制上の特例を受けることができますが、配当はあくまでドル建てなので、安定性に難があります。それに比べるとJTの方が日本円なので、比較的、安定的に配当を受け取ることができるというわけです。

成長分野に投資しない理由

ここまでお読みいただいた方は、「何でオワコンのタバコ株に投資するのか?成長分野の企業の方が配当はなくとも株価上昇の恩恵を受けられるのではないか。」というご指摘をいただきそうです。

実際、スタートアップ企業に投資をして、株価が何十倍にもなり、売却益でリタイアできた、なんて言う話は事欠きません。であればそうした方がいいのではないかという疑問です。

この疑問に関しては、私は否定的な立場を取っています。私はジェレミー・シーゲルの影響を受けている投資家です。よって競争の激しい傾向のある成長分野への投資に魅力は感じません。むしろ、成長分野の企業は、起業する人は後を絶たず、共倒れになって、上場してもそこがゴールになってしまうことが多々あり、実際に何十倍にも株価が化ける銘柄はそう多くないのが実情です。それよりも、斜陽産業であっても寡占市場の大企業で、独占的な地位を持っている会社の方が倒産しにくいという考えのもと投資行動を行っています。

この投資行動の結果が最初に見ていただいた円グラフというわけです。コカ・コーラ、プロクター&ギャンブル、ユニリーバなど生活必需品、消費財の分野への投資が主体となっていることがわかると思います。

投資は人それぞれ

と、ここまで書いてきましたが、私の投資方法を他人に勧める気はありません。同じ結果が出るとしても人によってやり方が違うのは必然であると考えているからです。私の根本には一般的な意味でのリスクを嫌う性格があります。ですので、株価上昇による恩恵を受けるよりも、”Show the Money!”ということで配当金をもらう方に魅力を感じますし、勢い投機的にすらなる成長産業への投資は躊躇します。ですが、人によっては成長分野に投資する方が性分に合うという人もいるでしょうし、そうではない人もいるでしょう。

世間には色々な投資方法が溢れていますので、人それぞれ自分に合う投資方法を見つければよいと考えています。

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